薬語図鑑-基礎薬学用語を現場で使える知識に訳してみました 第1部 添付文書に登場する用語編
化学
44 メイラード反応と賦形剤
-乳糖とバレイショデンプン,どちらがよい?
浅井 考介
1
,
柴田 奈央
2
1ヤナセ薬局
2アトリアふじ薬局
pp.578-579
発行日 2023年3月31日
Published Date 2023/3/31
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2023040044
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メイラード反応とは,化学構造中のカルボニル基に存在するδ+性を帯びて電子をほしがっている炭素原子と,アミノ基にある電子を渡したがる窒素原子がもつ孤立電子対との反応を起点とし,複雑な化合物を形成する化学反応です(図1).この反応は着色を伴い,日常生活では肉を焼いたときの色の変化や,ごはんのお焦げなどにこの反応が関与するといわれています.一度焼き色のついた肉が元の色に戻らないように,この反応で一度生成された物質も元に戻りません.
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