特集 在宅をめぐる「食」の話題
栄養アセスメントの実際
井上 啓子
1
1新生会第一病院臨床栄養科
pp.895-901
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100581
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はじめに
在宅高齢者ケアの現場に栄養管理システムを
今日,臨床の現場では栄養管理の大切さが見直され,NST(nutrition support team;栄養サポートチーム)やNCM(nutrition care and management;栄養ケアマネジメント)などの取り組みがさかんに行なわれている。
NCMは,栄養状態のアセスメント→アセスメントに基づいた栄養計画の作成→栄養補給・栄養指導の実施→モニタリングおよび効果判定→栄養補給方法,栄養指導の修正といった一連の栄養管理システムをいうが,高齢者ケアの現場において,実際にこの栄養管理システムを導入し実践している施設は,残念なことにさほど多くはない。このような現状の中で,在宅高齢者ケアの現場においてもこうした栄養管理システムを取り入れ,高齢者が栄養障害に陥ることがないように支援していくことが栄養士に課せられた使命である。
そこで本稿では,NCMの最も基本となる栄養アセスメントについて,在宅において実施可能でかつ特有な事項について述べる。
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