研究報告
訪問看護ステーションにおける訪問リハビリテーション教育の必要性―看護職による訪問リハビリテーション実施状況調査から
九里 美和子
1
,
松田 明子
2
1滋賀県済生会訪問看護ステーション
2鳥取大学医学部保健学科
pp.210-213
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100487
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
平成4年の老人保健法,平成6年の医療保険法等の改正,さらに介護保険法の開始により,増加する在宅療養者を支えるうえで訪問看護は欠かせないサービスとなっている1,2)。入院医療から在宅療養へのスムーズな移行を進めていくためには,地域の受け皿として,訪問看護ステーションに従事する専門職の生活援助技術の向上と,ケアチームがいかに有効に機能するかが重要となる。
滋賀県済生会訪問看護ステーションでは,看護職27名,PT(理学療法士)3名,OT(作業療法士)1名が在籍している。平成12年の当訪問看護ステーションの訪問リハビリテーション(以下,「訪問リハ」と略)実施状況は,対象者総数290名に対して76名に実施,月平均実施回数は2.5回であり,年々訪問リハに対する需要が増加してきている。
そこで,訪問看護師およびPT・OTの生活援助技術の向上を目的に,施設内での現任教育を検討するために,ステーションの看護師に対して研修状況と訪問リハの技術的な悩みなどを調査した。これをもとに訪問看護ステーションにおける現任教育プログラムの立案,および新採用者に対する教育として摂食・嚥下障害者のリハビリテーションの立案について検討したので報告する。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.