焦点 高齢者虐待防止・養護者支援法の施行を迎えて
高齢者虐待防止法の概要と事業者・専門職の役割
高野 龍昭
1
1東洋大学ライフデザイン学部生活支援学科
pp.494-496
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100274
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読者のみなさんは,訪問先で高齢者に対する虐待や介護放棄などが起こっていることを感じとったとき,どのように対応してきただろうか。そのとき,効果的な介入方法に苦慮し,場合によっては「家族の問題だ」と見過ごすことも少なくなかったかもしれない。
本年4月1日から「高齢者虐待の防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(いわゆる高齢者虐待防止・養護者支援法)が施行された。このことにより,居宅介護支援事業者・訪問看護などの介護サービス事業者,さらに従事者個々人にとってもこれまでとは違った対応が義務づけられる。さしずめ,その対応方法を事業者・法人内でルール化し,市町村担当部局とも協議・決定するといった準備が急務となる。また,従事者自身も認識を新たにする必要があるだろう。このことについて以下に説明する。
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