生活習慣病

今号から，2001年6月号～2003年6月号まで続いた同名連載（全25回）の第2弾をお届けします。地域ケアの現場は，保健・医療・福祉に広がる，さまざまな人々の働く広場です。そこではよく耳にする言葉ながら，人によって意味が微妙に違う言葉がたくさん登場します。そして，その違いから援助の進め方にズレが生じることも少なくないようです。「正しい解釈」が一概には存在しない，こんな言葉たちが「くせものキーワード」です。本連載では，いろいろな角度から「くせものキーワード」にまつわる事情を分析していきます。

　

　利用者や患者がどのような暮らしを望んでいるかを知ることは，生活支援や介護を進める出発点になります。その人らしいライフスタイルをどのように実現するのか。当事者を力づけ，支えていくことに，援助者は骨を折り，心を砕きます。

　けがや病気による障害は，その人の望むライフスタイルを邪魔します。脳卒中や骨折，関節の変形などが障害の原因となり，命すら脅かすことがあるのはご存知の通りです。心筋梗塞や肺気腫，がんなどの悪性腫瘍も，症状や障害の様子は異なりますが，生活の邪魔をするという点では共通します。