新人看護職議員の永田町だより いま,国政の場では―看護職出身の2人の国会議員による活動日記
1992年は看護界飛躍の年
清水 嘉与子
1,2
1参議院
2自由民主党
pp.124
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901877
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新年早々ブッシュ大統領を迎え,世界の平和や経済の安定のために我が国が果たさなければならない役割が大きくなっていることを,改めて実感させられました.首相官邸での晩餐会で大統領が倒れるというハプニングがあって,どこの国でも"健康"がトップの座にある者の必要条件であることを確認しあう格好になりましたが,それにしてもイザというときの医師や看護婦の対応,救急車の準備などアメリカの緊急医療体制を見て,さすがに徹底していると感心しました.昨春海部総理のアセアン訪問のお供をしたときは,医師1人の同行でしたが,大物VIPには優秀な看護婦の同行も必要になりますね.
さて,昨年7月看護問題小委員会で看護問題の提言をまとめ,政府に具体的内容の実現をうながしたわけですが,その後提言の内容が着々と現実のものになってきています.たとえば人事院勧告では看護婦の中弛み是正,看護部長の7級新設が実現しましたし,民間医療機関の看護婦のためには今年4月を目標に,改定幅5.0%,そのうち看護関連に2.6%を割り当てるという近来にない大幅で看護婦の処遇改善に配慮した診療報酬の改定が行われます.来年度予算は税収落ち込みの確実視される緊縮予算ですが,年末の政府・与党の作業のなかで,看護婦確保関係予算は前年比27%増と伸び,ナースセンターの創設のほか,これまでの施策の充実,新規事業要求もほぼ認められました.
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