連載 環境?!・21
パーフェクトな洗面台を求めて
筧 淳夫
1
1国立医療・病院管理研究所 施設計画研究部
pp.691
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901268
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「病室の計画の中で最も難しいものは何ですか」と聞かれたら,私は躊躇なく「洗面台」と答える。
一見,何とはなしに病室にとり付けられている洗面台だが,これの使い勝手を考え始めると,きりがない。まず,手を洗う,顔を洗う,歯を磨く,化粧をするといった整容行為から始まって,水を飲む,ポットに水をくむなど水を口にする行為があり,物を洗う行為としては箸や食器などを洗う,手ぬぐいを洗う,雑巾を洗う,小物の洗濯をするなどが考えられる。このように患者が使う場合以外にも,看護婦などによって処置の間に手を洗ったり,余った物を流したりなど,清潔な利用から不潔な利用まで,さまざまな使われ方をしている。
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