特集 変革期に看護の未来を見据える
看護のリニューアル―リエンジニアリングの特徴からみた看護業務改革
飯野 英親
1
,
中田 範夫
2
1山口大学医療技術短期大学部看護学科
2山口大学経済学部
pp.687-691
発行日 1998年9月10日
Published Date 1998/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900881
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はじめに
医療や看護の目的は非営利性が原則だが,これは無駄な財をいくらでも浪費してよいということを意味しているのではない.飯野は大学病院の小児病棟で臨床看護に携わってきたが,周囲に資源(人・物)が十分にあるため浪費しがちになったり,看護の組織がもたらす社会的利益を考えずに,また働きがいなどの満足感を十分に得られずに業務を進めていく日々を経験してきた.
しかし,現実には資源に限りがあるのだから,看護に対しても,効率的で,より効果があり,また組織内の人々が働きがい,やりがいといった満足感を享受でき,そのことが社会全体にいかに利益を与えるのかといった,医療経営的視点からの研究の必要性を痛感している.現在は臨床を離れ,看護教育に従事しながら,今日の看護経営がどのような状況にあるか,そして将来の看護経営がいかなる状況にあるべきかを会計的に明示し,予測できるような研究を行なっている.
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