連載 24時間戦えません 看護職と睡眠の深い世界・6
睡眠専門医が看護師に期待すること
高江洲 義和
1
1琉球大学大学院医学研究科 精神病態医学講座
pp.600-602
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686202704
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はじめに
筆者が15年以上睡眠の臨床と研究に携わりながら感じていることは,睡眠専門の看護師の必要性である。もちろん,日本国内にも睡眠を専門領域としている看護師が存在するが,その数は医師や臨床検査技師と比較して非常に少数である。
睡眠の問題は入院患者において極めて頻度の高い問題であり,転倒などの安全管理上の問題とも直結しやすいことが知られている。病棟を担当する看護師は夜勤帯では多くの時間を患者の睡眠中の対応に費やすため,看護師は入院患者の睡眠を最も観察している医療者である。また,病棟勤務の看護師のほとんどは交代勤務者であるにもかかわらず,自分たちの健康問題にも直結する睡眠について専門家が少ないと感じている。
今回,看護師と睡眠に関する本連載で執筆させていただく機会を得たため,睡眠専門医として,今後の睡眠医療の発展のために,看護師に期待することを提案したい。
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