巻頭シリーズ 【石垣靖子氏 対話シリーズ】看護と倫理 尊厳を護るケアの担い手として・4
臨床実践者と哲学者の協働が紡ぐ「医療の哲学」—QOLという概念を探求する営み[後編]
石垣 靖子
1
,
清水 哲郎
2
1北海道医療大学
2岩手保健医療大学
pp.313-318
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686201550
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多くの病院看護部で活用されている「臨床倫理検討シート」の提唱者である哲学者の清水哲郎氏。氏は1986年,患者の家族として石垣靖子氏と出会った。その後,哲学者として,東札幌病院の倫理セミナーに参画したことを契機に,30年にわたり石垣氏をはじめとする臨床実践者との対話と協働を続け,「実践者に付き添う書記」として,臨床実践のありようと向かうべき道筋を明らかにしてきた。
前回(3月号)から2回にわたり,現在の「意思決定支援」の概念に深く結びつく清水氏と石垣氏の協働の軌跡を確認している。後編では,患者の意思決定支援が重視される中,各施設で臨床倫理を組織文化とするための取り組みをいかに進めるべきか,その中での看護管理者の役割について考察する。
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