連載 回り道ナース・14
すべての道は「キャリア」に通じる
松本 圭古
pp.451
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200193
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2012年に岡山で開催された日本国際保健医療学会に参加したとき,そこで空き時間に行われていた国際協力キャリア相談を受けることにした。私はそれまで何度か医療支援活動に参加はしてきたものの,自分がどういった種類の活動をするべきなのかが,いまひとつつかめていなかった。栄養改善や感染症などの長期的な保健医療活動なのか,医療従事者の教育なのか,もしくは災害紛争時の緊急支援なのか,どのような形で国際的な医療支援に参加していけばいいのか,簡単に言えば今度はどこに行って何をしていこうかを考えたいと思ったのである。
しかし私と面談したJICA(国際協力機構)のリクルート担当者から返ってきたのは意外な言葉だった。「もうすでに十分なキャリアはお積みのようですし,これからも現場で働き続けるというより,今後はむしろ現地調査をして協力プランを策定立案するなど,ご自身の経験を元に活動参加者の育成やサポートを始めてもよいのではないでしょうか?」
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