研究報告
「在宅の視点のある病棟看護の実践に対する自己評価尺度」の開発および信頼性・妥当性の検証
山岸 暁美
1
,
久部 洋子
2
,
山田 雅子
3
,
高橋 則子
4
,
鎌田 良子
5
,
福井 小紀子
6
,
石渡 リキ
7
,
森田 達也
8
1浜松医科大学医学部地域看護学講座
2国立病院機構東京医療センター 看護部
3聖路加看護大学看護実践開発研究センター
4東京慈恵会医科大学柏病院 看護部
5国立病院機構西群馬病院 看護部
6日本赤十字看護大学看護学部
7小張総合病院 看護部
8聖隷三方原病院
pp.248-254
発行日 2015年3月10日
Published Date 2015/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200146
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研究の目的
在宅医療の充実は重要な課題であり,退院支援の質向上が求められている。退院支援の効果検証を目的とする複数のランダム化無作為試験において,退院支援は在院日数の短縮,再入院率の低下,患者のQOL向上などに貢献することが明らかにされている1−3)。
病棟看護師は24時間のケアを入院患者に提供し,また生活指導や社会資源の情報提供のために望ましいポジションにいることから,退院支援の過程における重要な鍵を握る存在とされる4−10)。複数の先行研究が,患者および家族の視点からの退院支援の要素には,「患者や家族の療養生活への意向や必要なケアに関するアセスメント」「今後の生活に関する情報提供や教育」「必要な医療機器や社会資源の調整」「適切な地域医療福祉従事者の紹介」などが含まれることを報告している11−19)。しかし,退院支援における病棟看護師の役割や実践を定量化する尺度は,国内外ともに存在しない4−10)。
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