連載 政治と看護の話をしよう!・13
新政権の組閣から見えてくる期待
石田 昌宏
pp.215
発行日 2013年3月10日
Published Date 2013/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102720
- 有料閲覧
- 文献概要
年末の衆議院議員総選挙で自由民主党が政権に復帰し,安倍政権が誕生。経済と外交の立て直しが第一として大盤振る舞い気味だが,矢継ぎ早に政策を打ち出し,その期待値で大幅な円安株高。経済関係の団体の新年会に何度か出席したが,どこも数年ぶりの明るい正月らしく,前向き発言が続いていたのが印象的。経済は人の意思で動くので期待値は重要。まずは一歩前進ととらえ,次にいよいよ実体経済の改善へしっかりしたかじ取りを期待する。
ただ残念なのは,社会保障に対する政策が見えないこと。この分野は利害対立が激しく,また生活に直結するために大胆な手が打ちにくいのは確か。しばらくは保留気味のようだが,長期的には最大級の課題なので,通常国会でも活発に議論してほしい。社会保障と税の一体改革は前政権のときからの約束でもあるし,夏過ぎに結論を出す社会保障制度改革国民会議の議論への関心がもっともっと高まってほしいところだ。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.