巻頭対談・傍聴記
誰のための医療か? ミッションを共有するために
尾﨑 雄
1
1老・病・死を考える会
pp.266-267
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102393
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共通するモドカシサと改革を阻むアンシアンレジーム
3つの共通点が浮かびあがった。1つは,特定能力認証看護師(以下,認証看護師)に対する大きな期待。1つは,にもかかわらず,そのための制度改革が簡単にはいかないだろうというもどかしさ,そして,もう1つは,日本独特の医療風土の存在である。
髙本眞一院長は,医師不足を補うためには医師でなくてもできる仕事を,意欲と能力を備えた有能な看護師に補ってもらえば,より多くの外科手術をこなせるはずだと期待する。そうしたことができる有能な看護師が潜在的にいるにもかかわらず,日本独特の「精神的なケア」,あるいは「看護文化」の壁が新たな展開を阻んでいる。それがもどかしくてたまらない。そうした焦りに似た思いが髙本院長の言葉の端々にほとばしる。
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