特集 患者を受け入れるための病床管理の工夫―地域の安心を守る取り組み
相澤病院がめざす患者を断らない医療の実現に向けて―当院のベッドコントロールの実際
武井 純子
1,2
1社会医療法人財団相澤病院
2社会医療法人財団相澤病院看護部
pp.314-321
発行日 2009年5月10日
Published Date 2009/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101455
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100%断らない取り組み
相澤病院(以下,当院)は,長野県松本市と近隣市町村を含む松本二次医療圏(対象人口43万人)に位置する一般病床471床の急性期病院である。病院の基本理念に「救急医療は医の本質である」と掲げ,地域中核病院として24時間365日体制で急性期医療に全力で取り組んでいる。特に,救命救急センターの基本的事項として「依頼に対して100%断らない」という意識の統一を全職員で図り,実際にそれを実現している。
地域医療支援病院および救命救急センターとして,患者と開業医から信頼される良質な医療を提供するためには,緊急入院を必要とする患者をいつでも受け入れることを前提としたベッドコントロールが不可欠であり,看護部にはそのための大きな役割があると考える。本稿では,平均病床稼働率95%,季節により100%近い稼働率をあげる,患者を断らない医療を実現するための取り組みの実際について紹介したい。
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