増刊号特集 ワーク・ライフ・バランスを実現し,成果を上げるマネジメント―多様な働き方と人事制度に焦点をあてて
[研究者より]何のためのワーク・ライフ・バランスか,これからの管理者がめざすこと
平井 さよ子
1
1愛知県立看護大学
pp.725-728
発行日 2008年7月26日
Published Date 2008/7/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101276
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ワーク・ライフ・バランスが実現できる職場づくりとは
ワーク・ライフ・バランス(以下,WLB)という考え方が看護界にも登場してきた背景には,医療の質や安全の向上が厳しく問われ,業務の煩雑さに伴う看護職員の過重労働が問題視されるなか,2006(平成18)年度の診療報酬改定に「7対1入院基本料」が新設され,各地で看護師争奪戦が始まったことに由来するのではないかと考えている。
本来の「質の高い看護」の提供には「人材確保」「定着」「育成」が重要な課題であるが,この問題は容易に片づくものではない。新規採用者の獲得や55万人以上存在するという潜在看護師の発掘も重要課題であるが,同時にいまここに存在する看護職の定着と育成が重要な人材確保対策であることが改めて認識され始めた。
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