特集 質向上のための安全管理者の知識とスキル
安全管理者が身につけるべき知識とスキル―国立保健医療科学院における長期コース「安全管理研究科」の研修から
石川 雅彦
1
1国立保健医療科学院政策科学部
pp.1034-1039
発行日 2007年12月10日
Published Date 2007/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101082
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
国立保健医療科学院(以下,当院)は,東京都と隣接する埼玉県和光市にあり,保健医療事業および生活衛生や社会福祉事業に関係する職員などの養成・訓練と,これらに関連する調査および研究を行なうために2002(平成14)年4月に設置された,新しい機関である。15の研究部と研究情報センターがあり,専門分野の研究と研修・教育,国際協力を担っている。15の研究部の1つである政策科学部では,主に医療安全,医療政策および病院管理に関わる研修・研究を行なっている。
近年,医療安全に関するニュースはマスコミを賑わしており,患者の関心も高まり,安全な医療を提供するための取り組みは医療関係者にとって喫緊の課題となっている。このため,医療制度の見直しも図られて随時改革が進められ,医療安全に関わる研修においても,変化する医療制度改革に応じた新たな企画が求められている。
医療安全管理者の養成に関しては,現在,多くの関連諸機関においてさまざまな研修が行なわれている。当院では,5年前の2002年度より,医療安全管理者の養成のための長期研修「安全管理研究科」(以下,本研修)を実施している。本稿では,過去5年間の本研修を概説し,さらに昨年度に実施した本研修の内容に関して記載することにより,医療安全管理者の人材育成に関して論じることにする。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.