連載 おとなが読む絵本――ケアする人,ケアされる人のために・28
遙かな国の人々の豊かな日常と心情と―『おしゃれがしたいビントゥ』『ぼくはまほうつかい』『いちばんのなかよし』
柳田 邦男
pp.1018-1019
発行日 2007年11月10日
Published Date 2007/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101080
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アフリカ――という言葉から,私たちはどんなイメージを思い浮かべるだろうか。ある人は飢えに苦しむ難民のテント村を,ある人はライオン,キリン,シマウマなどがいる広大なサバンナ地帯を思い浮かべるだろう。ある人はピラミッドやスフィンクスを思い浮かべるだろう。
いずれも典型的なアフリカのイメージに違いないのだが,それでアフリカの実態を十分にとらえているかと言うと,そうではない。アフリカの大地に生きる人々の日常の暮らしぶりや,子どもたちの遊びや楽しみはどのようなものなのかとなると,ほとんど知られていない。ちなみに,アフリカの絵本を1作挙げてくださいと尋ねられて,すぐに紹介できる人はほとんどいないだろう。
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