特集 看護婦の勤務と生活の合理化
第4部 生活を豊かにするために
白衣のおしゃれ
大野 菊衛
1
1国立第一病院
pp.133,134-135
発行日 1961年6月15日
Published Date 1961/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912561
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おしやれとおよそ縁の遠い者がそのことについていうなど,もつてのほかというところでしよう。しかし美しいものを嫌いな人はないと存じます。私もまた御他聞に漏れず私なりにすばらしいとか美しいとか感ずることはたくさんあります。
青々とした畠や田圃(たんぼ)の中に紺がすりの着物をきりりと裾みじかに,そして白い手拭の姉さんかぶり,こんな姿を見かけることがあります。そんなとき本当にすばらしいと思います。またときには若奥さんらしい人が手入れのよく届いた清潔な,そして希望に満ちた顔にほんのりとした淡いお化粧,さつぱりとした服装,白いエプロンに買物籠をさけて晩のおかずは何にしようかと満足しきつた姿というのか,そんな姿を街で見かけるとき,目だたない中にもスッキリとした何気ないおしやれ,美しいなあーとふり返つて見るほど心を引かれることがあります。また華やかな劇場の廊下などで服装によくマッチした髪,みがかれたようなお化粧,スッキリした足元,本当に洗練されたおしやれだと思います。
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