特集 療養病床・回復期リハにおける看護の役割―機能分化でどうなる
患者に選ばれる魅力ある療養病床づくりのために―政策と現状の課題から展望する
石田 昌宏
1
1日本看護連盟
pp.846-850
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100925
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
8月31日は,医療法改正による病床区分の届け出のやり直しの締め切り日であった。精神・結核・感染症の病床以外の病床をもつ病院は,改めて自らの病床を,「一般病床」か「療養病床」に区分し,届け出をし直した。病床の届け出を期限までにしないと,病院の開設許可が取り消されてしまうが,締め切り2か月前の7月1日時点でも,届け出率(病床数ベース)が57.6%に過ぎなかったため(内訳は,一般病床が67.4%,療養病床が32.6%),日本医師会など関係団体や厚生労働省は,届け出を確実に行なうように何度も注意を喚起した。最終的には開設許可の取り消しという事態は避けられたが,ぎりぎりまで多くの病院が戸惑っていたことがよくわかる。
最終的な比率は,一般病床72.7%,療養病床27.3%であった。締め切り2か月前と比べて一般病床が大きく伸びている。最後まで迷っていた病院は“とりあえず一般病床としておこう”と考えたフシが伺える。都道府県ごとにみると,一般病床の割合が低いのが,高知県(48.2%),山口県(52.6%),徳島県(56.2%),逆に高いのは,山形県(85.3%),宮城県(84.3%),青森県(82.1%)。最高と最低で約2倍もの差がある。
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.