特別記事
包括的医療安全システム構築に向けて―日本医科大学付属病院の取り組み
長谷川 幸子
1
1日本医科大学附属病院
pp.654-660
発行日 2005年8月10日
Published Date 2005/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100216
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はじめに
医療事故の報道が相次ぐ中,当院でも2001(平成13)年8月,院内感染の事故が発生した。速やかに記者会見を行ない事実を公表することで,特定機能病院として社会に対する責任を示してきた。そのような経験を経て,病院の安全は,病院の質そのものに関わるものとさらに感慨を深め,2003(平成15)年1月,医療安全管理部を設置した。
日本医科大学付属病院の組織図を図1に示す。院長直轄により病院の医療安全に関する諸課題について,リーダーシップをとっていく。同時に,現在行なわれている医療管理システムの問題点や今後の課題を明らかにし,改善するのも,医療安全管理部の役割である。
医療安全管理部を設立してから,3年目に入った。本稿ではこれまで行なってきた業務の経過と,これからの展望について述べたい。
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