特集 看護学研究の社会実装をめざして—インプリメンテーション研究とデータサイエンスへの期待
リアルワールドデータとAIがもたらす看護研究のイノベーション—電子カルテデータを用いた褥瘡発生予測の研究を例に
仲上 豪二朗
1,2
1東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野
2公益社団法人日本看護科学学会若手研究者活動推進委員会
pp.478-486
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201931
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ビッグデータの定義と意義
本セミナーのキーワードであるデータサイエンスでは,その基となる大量のデータが必要です。まず,このビッグデータの定義をご紹介したいと思います。
さまざまな定義があるのですが,ここでは現状に即していて,理解しやすいものを示します。ビッグデータとは,「従来は不可能であった大容量,多量のデータの全件処理を前提に多角的に処理・解析を行い,新たな社会的価値を生み出す一連の過程を含む全体」(中野,山名,2015a;2015b)と定義されています。
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