連載 インタビューデータ分析の質向上のためのNVivo活用術・4
NVivoを活用した文献検討—文献整理ソフト「EndNote」との連携で論文執筆に活かす
萱間 真美
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1聖路加国際大学大学院看護学研究科
pp.208-219
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201767
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これまで,インタビューデータの分析プロセスにおけるNVivoの活用とその利点について解説してきた(本誌52巻2号,3号,5号)。NVivoは文献検討にも強いソフトである。現在,多くの文献はPDFファイルで入手・整理されるようになってきており,NVivoの文献検討の機能を使うととても便利である。文献整理ソフトとの連携を前提として開発されているので,それと組み合わせることで,文献リストの作成まで非常にスムーズに作業が可能である。紙媒体で手元にある文献をPDFファイルに変換し,さらにNVivoでテキストが認識されるように処理することにより,分析が可能となる(ただしこの方法は,著作権を脅かすことないよう,正規の方法で入手した文献を,個人が分析の用途に限って用いることを前提とする)。
筆者は本誌53巻1号の特集において,質的研究の統合チェックリストであるCOREQを紹介した(萱間,2020,55-58)。その記事を作成するプロセスで,文献の整理と解説の章立てにNVivoを用いた。そこで本稿では,読者の方々が実際の原稿と対照させながらNVivoによる分析プロセスを理解できるよう,文献の取り込みと分析,執筆のプロセスを紹介したい(各画面の番号には,どのソフトウェアを活用しているかを示している)。
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