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私たちは2017年1月,京都で開催された第6回Global Survivability Studies(GSS)において,国際会議におけるプレゼンテーションを行ないました。GSSは,「京都大学グローバル生存学大学院連携プログラム」として,私たちが現在在籍しているDNGLと同様,2012年に文科省等によって採択された博士課程リーディングプログラムの1つです。
第6回GSSのメインテーマは「科学と社会との連携—貧困に立ち向かう行動志向的かつ包括的アプローチ」で,ワークショップやセッションを中心とするさまざまなプログラムが準備されました。私たちが参加したのは,4つ設けられたセッション中,セッション3「貧困と健康」です。セッションには2つの大学院生グループが参加し,貧困という課題に対し,「上意下達(トップダウン)型アプローチ」と「積み上げ(ボトムアップ)型アプローチ」という異なる方向からプレゼンテーションを行ないます。プレゼンテーション後は,各領域の専門家からのアドバイスを踏まえ,具体的な議論を行ないます。
今回私たちが取り組んだのは,後者の積み上げ型アプローチです。「日本における子どもの貧困」の問題を取り上げ,課題解決に向けて必要な論点を検討し,プレゼンテーションを行ないました。本稿では,そのプレゼンテーション「Child Poverty and Health Problems in Japan:No one will be left behind(子供の貧困へのアプローチ:誰一人取り残さない)」の概要をご紹介します。
本プレゼンテーションに関しては,準備から発表に至るプロセスの中でさまざまな学びがありました。詳細は,前号51巻6号の特集「国際学会で発表しよう」中の別稿(pp.546-552)をご参照ください。(有坂めぐみ)
Abstract
This essay discusses child poverty in Japan as the deprivation of basic capabilities from the viewpoint of health professionals. This approach reveals certain complex problems that are missed when viewing poverty as a lack of income. Ultimately, the capability deprivation view of child poverty clarifies the need to tackle poverty by new methods, such as the introduction of a comprehensive child-centered support system.
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