特集 査読を考える─査読ガイドラインの構築に向けて
〈英文誌/和文誌の査読から考える〉
英文誌と和文誌の査読の経験から
半澤 節子
1
1自治医科大学看護学部
キーワード:
査読委員
,
編集委員
,
和文誌
,
英文誌
Keyword:
査読委員
,
編集委員
,
和文誌
,
英文誌
pp.676-682
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201201
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私の査読の流儀
筆者は,本稿の執筆を引き受けたことにより,筆者自身の査読や学会誌の編集という経験を振り返り,日頃考えてきたことをまとめる機会が得られた。
研究者は,修士課程,さらに博士課程を修了すると,研究計画を立て,研究で得られた知見に基づき原著論文をまとめ,論文を投稿するようになる。そして,投稿した論文に対し査読意見書が返信される。査読はブラインド(氏名は伏せられる)であるため,査読者は誰かわからないものの,査読意見書を拝見し,「よくここまで丁寧に読んでいただけたなあ」という気持ちになることを筆者はたびたび経験した。論文が丁寧に読まれ,多くの指摘を受け,同時に研究テーマの重要性を指摘していただくと,再投稿する意欲が喚起される。投稿先をこの学会誌にしてよかったと安堵する。査読を経て再投稿した論文は数段レベルアップし,学会誌に掲載される。そうした経験によって,いつしか査読委員として,編集委員として,仕事を担えるだけの力をつけていただけたように思う。
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