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焦点 家族療法の理論と実際
海外文献
家族理論モデルと家族療法モデル:看護実践への適用に関する比較検討
Family Theory and Family Therapy Models: Comparative Review with Implications for Nursing Practice
Susan L. Jones
1
,
Margaret Dimond
2
,
神戸 恵子
3
1Kent州立大学(Ohio)看護学部
2Utah大学看護学部
3日本赤十字看護大学図書館
pp.252-262
発行日 1989年4月15日
Published Date 1989/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201026
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家族は,個々の成員にとって最も重要な社会単位である。すなわち家族とは,病気になったり,病気から回復したりする際の,最も重要な社会的背景を構成している。家族は,健康や病気におけるプライマリ・ユニットとして役に立っているのである(Litman, 1974)。患者を理解するためには,その患者の家族背景を理解することが必要である(Dimond & Jones, in press)。家族は,毎日の保健行動を促進することや,家族の成員がいつ病気になったかを確認し,病者役割をとることを認めること,および,病人のケアを開始することに,必然的に巻き込まれる(Pratt, 1973)。
さかのぼってみると,家族に関して2つのタイプの理論モデルがある。1つは“家族理論(family theory)”モデルで,社会学者によって開発されたものであり,2つ目は“家族療法(family therapy)”モデルで,種々の臨床医によって,つまり精神科医やソーシャルワーカー,心理学者,さらに看護婦なども含めて発展したものである。家族モデルの2つのタイプの支持者の間で,いくつかの協同研究も存在しているが,大部分は,それぞれ別々に活動してきた。理論家は臨床家とほとんど接触せずに概念モデルを発展させてきたし,臨床家は理論家とほとんど接触せずに実践してきた。
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