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解説
愛着の測定法について—ストレンジ・シチュエーション法とABC分類
氏家 達夫
1
1福島大学教育学部
pp.303-312
発行日 1988年7月15日
Published Date 1988/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200979
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はじめに
ボウルビイの先駆的仕事以来,乳幼児期の母親に対する愛着が子どもの発達にとって非常に重要だということが,多くの研究によって実証されてきた。しかし,現在の愛着研究はボウルビイの仕事の直接的な結実ではなく,エインズワースの考え方や方法によるところがきわめて大きいのである。
エインズワースらが考案した方法は,ストレンジ・シチュエーションと呼ばれ,ABCという愛着のタイプの分類法とともに,非常に多くの研究を生み出し,乳幼児の愛着とその子どもの発達に対する影響についてのきわめて多くの知見を生み出してきた。今や,愛着の性質はストレンジ・シチュエーションで測定されたABCという愛着のタイプを意味しているのである。
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