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海外論文
外科ICUにおける患者の気管チューブの細菌集落形成
Bacterial Colonization of Tracheal Tubes of Patients in a Surgical Intensive Care Unit
Elaine Larson
1
,
南沢 汎美
2
1University of Washington School of Nursing
2東京大学医学部保健学科
pp.37-44
発行日 1971年1月15日
Published Date 1971/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200221
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最近病院に入院する患者は長期の罹病者で,かつ衰弱性疾患患者であることが多く,医学上,看護上に複雑な問題を提起している。更にこの10年間外科処置はしだいに複雑さを加え,しばしば長期間にわたって術後のたいせつな時期に人工的に換気を維持させる目的で気管内挿入が行なわれる。医学分野で各種の改良・改革が進むにつれて,昔は生存できなかったであろう患者に対して,今日では病院で人工換気が施されている。
抗生物質治療,臓器移植,抗免疫物質の使用,改良された蘇生法と同じように,人工換気器具の使用が増加したことは生命の延長と回復をもたらしただけでなく,更に新しい問題を作り出した。すなわち気管内挿入に関係した肺感染頻度の増加ということである1)。気管切開には肺感染,出血,瘻形成などの合併症があるので,最近気管切開に代わって経鼻,経口的挿管法に対する関心が高まってきた2)。現在これら3種類の気管内挿入―気管切開,経鼻,経口的挿管―が行なわれている3)。
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