連載 Words, words, words.─研究にまつわる知識と技法・words 15
対話の技術 Art of Dialogue
江藤 裕之
1
1東北大学大学院国際文化研究科
pp.270-275
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100911
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
今年は「研究にまつわる知識と技法」というテーマで,研究に直接関連しそうな実践的な知識や技術について稿を進めている。前号では考察や思索の対象となる情報やアイディアを収集する手段としての「コミュニケーション」について考えてみた。そこで確認したのは,コミュニケーションとは単なる「一方向の伝達」ではなく,情報やアイディアなどを交換し,共有していくための「双方向のやり取り」だということであった。
コミュニケーションにはいろいろな方法があるが,人と人とが情報やアイディアを交換,共有するための最も有効な手段は言語である。この,ことばによるコミュニケーション,とりわけ,ことばを用いた知的なコミュニケーション訓練としての対話(ダイアローグ)にも触れてみたが,十分には語れなかったようである。そこで,今回は,具体的な例を示しつつ,対話についてもう少し考えてみようと思う。
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.