焦点 看護研究におけるメタアナリシス
―概論Ⅰ―臨床医学研究の妥当性とメタアナリシスの意義
森實 敏夫
1
1神奈川歯科大学内科学教室
キーワード:
メタアナリシス
,
システマティック・レビュー
,
研究デザイン
,
効果指標
,
ランダム化比較試験
Keyword:
メタアナリシス
,
システマティック・レビュー
,
研究デザイン
,
効果指標
,
ランダム化比較試験
pp.177-188
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100009
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臨床医学研究デザイン
臨床医学研究は観察研究と介入研究に大きく分類することができる。発症あるいは病態をアウトカム(転機)として,それに影響を及ぼすリスクファクターが何か,その影響の程度はどれくらいかを解析する研究が観察研究である。なぜ観察研究かといえば,被験者に対してリスクファクターへの曝露を人為的に加えることは倫理的に不可能なため,自然に起きる曝露とアウトカムの関係を調べるためである。一方で,介入研究はリスクファクターを制御する介入が人為的に行なわれ,アウトカムが望ましい方向に変化するかどうかが調べられる。時には,介入がアウトカムを望ましい方向へと変化させる,アウトカムへ直接影響を及ぼす因子である場合もありうる。
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