特集 チームで取り組む周産期メンタルへルス
扉
pp.119
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202124
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周産期のうつだけでなく,妊娠前から精神疾患や発達特性を持つ女性や家族も少なくありません。多くの施設で周産期メンタルヘルスへの対応が喫緊の課題となる中で,「正解が分からない」「精神科や地域との連携が難しい」「スタッフが疲弊している」という悩みも聞かれます。その解決策の1つは,「チームで取り組むこと」ではないでしょうか。
信州大学医学部附属病院では,産科・NICU・GCUの助産師・看護師と「周産期のこころの医学講座」の精神科医師,そして必要に応じて母子保健担当のソーシャルワーカーが同席し,毎週,メンタルヘルスのカンファレンスを実施しています。「何でも聞いていいよ」という思いを込めて通称「よろず相談」と呼ばれているこのカンファレンスによって,周産期のメンタルヘルスケアに欠かせない「連携」,そして「スタッフが認め合い,学び合う体制」が実現されています。さらに産後ケアを行う助産院など,地域にも連携と学びの輪が広がっています。
本特集では,関係者の皆さまの全面協力を得て,「よろず相談」の内容を誌上カンファレンス,そして産後ケアの誌上勉強会の形でご紹介します。参加者のやりとりを通して,周産期メンタルヘルスのポイントが見えてきました。
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