特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質
扉
長浜 正彦
1
1聖路加国際病院腎臓内科
pp.951
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225652
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水・電解質という分野は,最新の治療や新たな知見を常にアップデートしなければならない日進月歩の領域ではない.しかしながらこの領域の書籍やマニュアル本は多く,雑誌でも定期的に特集が組まれるトピックである.その理由は何であろうか? 理由の1つに,多くの人がこの分野を「理解しにくい」「とっつきにくい」と感じていることが挙げられるであろう.水・電解質領域を敬遠する人は少なくなく,何を隠そうこの私も学生のときには水・電解質は苦手どころか嫌いであったし,できれば避けて通りたいと思っていた.
そんな私がなぜこの分野に興味をもったかを振り返ると,些細なことがきっかけである.非常に難解に感じていたことが,些細なことをきっかけに飛躍的に理解が深まり,苦手意識が氷解することを経験した人は少なくないであろう.水・電解質領域のすべてが複雑怪奇なわけでなく,大勢がつまずくポイントがある.要は,そのポイントを乗り越えるきっかけ作りが重要なのではないだろうか.
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