特集 切れ目ない支援を実現する 産前・産後の訪問看護
[開業助産師が行う訪問看護]
①地域に根付いた助産院の力を活かし医療的ケア児,双胎児,うつ病合併妊婦を切れ目なく支える
坂本 理代
1
,
伊藤 充代
1
,
齋藤 真也
1
,
高柳 起久恵
1
,
山本 詩子
1
1母子訪問ステーション山本
pp.414-421
発行日 2022年8月25日
Published Date 2022/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665202041
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早産や多胎,医療的ケア児等の特別な支援を必要とする母子が地域で生活する上で,専門職による充実した支援と円滑な多職種連携のシステムを構築することは重要です。そして助産師は,医療的ケア児のみならず,妊娠期,産褥期(授乳期,離乳期)の特徴を踏まえたケア,母乳ケア,メンタルヘルスケアも含めた心身,家族形成のトータルな支援を提供できる専門性を持っています。
母子訪問ステーション山本(以下,当ステーション)は,神奈川県横浜市に1994年からある山本助産院を母体としており,それが何よりの強みとなっています。山本助産院は,小規模でありながら,妊娠・出産・産後を通して地域の母子を支えてきた,地域に根ざした多機能施設です。近年,社会構造の変化や核家族化に伴い,ともすれば孤独に陥りがちな育児に対して,専門職のケア,ピアサポートなど,さまざまなつながりを形成し支援してきました。
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