研究・調査
助産師が認識した自己の現状と課題・未来像―ワールド・カフェ形式ワークショップ後のKPT法を用いた振り返りから
仲道 由紀
1
,
川口 弥恵子
1
,
吉田 静
1
,
松原 まなみ
1
1一般社団法人福岡県助産師会
pp.808-816
発行日 2014年9月25日
Published Date 2014/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665102913
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はじめに
助産師の業務1)は,女性の健康,セクシャルヘルス,リプロダクティブ・ヘルスへと拡大し,妊産婦の多様なニーズ,出産年齢の高齢化によるハイリスク妊産婦の増加,思春期からの性感染症予防やDV(家庭内暴力),子ども虐待の予防など,現代母子保健上の課題が深刻化するなか,助産師が取り組むべき課題はより多大である。
助産師は,こうした時代の変化や社会の期待に応じて自己変革の課題に挑み続けなければならない高度専門職であるといえる。しかしながら,このように助産師に求められる役割や課題が拡大してきている今日,助産師が,社会における自らの役割や課題についてどのようにとらえ,その課題に対してどのように対応しようとしているのか,助産師の内面にある葛藤や意識を明らかにした研究はほとんどない。
そこで,本研究は,助産師自身が自己のめざす助産師像に向かって,日々の実践活動のなかで何を大切にし,どのように自己の課題を自覚し,その改善に取り組もうとしているかを明らかにすることを目的に,調査に取り組んだので報告する。
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