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『つるかめ助産院』
みつい ひろみ
1
1フリーライター
pp.287
発行日 2011年3月25日
Published Date 2011/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101856
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妊娠出産を描く小説は,数多く出版されているが,「助産」という切り口からきっちりと助産師を描き,産むことの喜びを紡いだ物語を私は初めて読んだ気がする。
失踪した夫を探して南の島にたどり着いたまりあが,偶然道端で助産師の鶴田亀子先生と出会い,「よかったらうちで一緒にお昼食べてかない?」と誘われるところから話は始まる。ちっとも幸せそうではない,まるで固い石っころを身体にいっぱい詰めているようなまりあは,おなかに赤ちゃんを宿していた。
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