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『―飲んで大丈夫?やめて大丈夫?―妊娠・授乳と薬の知識』
山根 美和
1
1柴田産婦人科医院
pp.263
発行日 2011年3月25日
Published Date 2011/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101848
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有益投与とは「治療上の有益性が危険性を上回るときのみ投与する」という意味である。薬は有益な作用を期待して使用するが,どんなに有益であっても,副作用や危険性が高い薬剤は使用する際十分に注意しなければならない。妊娠・授乳中ならなおさらである。
「妊娠とわかる前に薬を飲んでしまったのですが大丈夫ですか?」「授乳中ですが薬を飲んでも大丈夫ですか?」産婦人科に勤めていれば,かなりよく聞かれる質問である。質問を受けて,内服した(これから内服する)という薬を添付文書で調べると,“有益投与”という内容の説明がほとんどで,決して「妊娠・授乳中も安心して内服できる」などという文は出てこない。そこで患者さんへは有益投与であることを伝えるのだが,対応の仕方によっては,不安を大きくしてしまう。
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