レポート
APOR de Gasquet研修会を企画して―ド・ガスケアプローチによる骨盤底機能不全症の予防をめざした取り組み
村上 睦子
1
1前 日本赤十字看護大学
pp.816-820
発行日 2010年9月25日
Published Date 2010/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101724
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研修のねらい
2008年10月に,筆者はフランスから助産師シャラン山内由紀子さんの来訪を受けた。フランスでは1980年頃から出産後の腹圧性尿失禁や性器脱の症状を防ぐ「骨盤リハビリ」が普及し,開業助産師らによる産後の母体ケアが手厚く行なわれているという。
その手法が「ド・ガスケアプローチ」で,「呼吸と姿勢と会陰部の保護・強化法の同調」という理論に基づいた訓練法である。すでにフランスでは理学療法を中心とした骨盤底群の再訓練法が確立され,産後の訓練は国レベルで推奨されており,現在,ヨーロッパの20か所以上の医療施設で導入されているという。シャラン山内さんもド・ガスケアプローチを実体験したことにより骨盤底の保護と再強化の重要性を再認識し,ぜひ日本で研修会を実施したいと筆者に申し入れがあった。
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