連載 助産院のごはん・3
お産の家 Be born―アーユルヴェーダの体質別ケアを産後の養生に応用。生活改善と食事療法で体調を整える
畑中 郁名子
pp.193,258-261
発行日 2010年3月25日
Published Date 2010/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101624
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
助産師でもあり,鍼灸師でもあるたつのゆりこ院長は,インドの伝承医学・アーユルヴェーダの考えを取り入れ,産後を重点的にサポートする産褥入院に力を入れている。消化のよい植物性の食材を中心にするだけではなく,料理の温度や食べ方,ボリュームにもこだわり,実践する。そのユニークな食の方針を,258ページでリポートする。
消化力が落ちる産後は,身体に負担をかけない素材・調理法が大切
世田谷区の住宅街にあるお産の家 Be bornは,インドの伝承医学・アーユルヴェーダの考え方を取り入れる,ユニークな助産院だ。
アーユルヴェーダの考え方によると,人間の体質は「ヴァータ(風のエネルギー)」「ピッタ(火のエネルギー)」「カパ(水のエネルギー)」の3つに大きく分けることができる。「ヴァータ体質は,冷え性,便秘がち,汗をかかない」「ピッタ体質は代謝がよい,口内炎ができやすい」「カパ体質は太りやすい,色白,鼻炎になりやすい」などの特徴があり,一日,一年,一生のなかでもそれぞれのバランスは変化する。そのバランスに合わせたケアが健康を維持するために大切だと考えられており,コントロールに役立つのが,生活習慣と食事だという。
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.