特別寄稿
「院内助産ガイドライン」作成までの経緯とその概要―「助産師と産科医の協働の推進に関する研究」分担研究に携わって
遠藤 俊子
1,2
1京都橘大学看護学部
2日本看護協会
pp.1098-1103
発行日 2009年12月25日
Published Date 2009/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101567
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「助産外来ガイドライン」作成から「院内助産ガイドライン」作成まで
助産師活用班の発足
2006(平成18)年末,当時東北大学産科婦人科教授であった岡村州博先生から1本の電話をいただいた。厚生労働科学研究「分娩拠点病院の創設と産科2次医療圏の設定による産科医師の集中化モデル事業」(以下,岡村班)を実施しているが,助産師をメンバーに加えたいので入ってほしいという依頼だったように思う。その際には,助産師だけでなく,産科医師である石渡勇先生,中林正雄先生,澤倫太郎先生をメンバーに加えて,海野信也先生と連携しながら助産師の活用についての意見集約を進めてほしいという話であった。
この科学研究は2006年度からスタートしていて,2006年度のまとめがされた際に,「助産師とチームを組むことが医師の集中化とも関係する」という議論があったため,途中から分担研究として「助産師活用システム―助産師外来推進のための諸課題に関する研究」班(以下,助産師活用班)を加えることになったことにほかならないと私は感じた。そしてこの話が来たのは,私は日本看護協会助産師職能理事であることから,日本の助産師の意見集約ならびに今後のシステム構築に役立つであろうと思われたのではないかと推察する。
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