特集 お腹の「張り」に強くなる
妊婦に張りを自覚してもらうために/第三者にも張りの感覚を知ってもらう
大平 嘉子
1
,
森 昌代
1島原マタニティ病院
pp.212-217
発行日 2007年3月25日
Published Date 2007/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100967
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お腹の「張り」は感じ方に個人差があるため,自覚のない妊婦も多い。腹部緊満感は,流早産を予防するための赤ちゃんからの大事なサインであり,重大なトラブルの前兆のときもある。早い時期から健診や母親学級で「張り」について指導し,妊婦自身がその兆候に気づけるようにすることが重要だ。
わかりづらい「お腹が張る」感覚
「お腹は張りませんか?」
産婦人科でよく耳にする言葉である。
妊婦検診では,切迫流早産の症状がないかどうかの判断をするため,出血の有無,子宮の収縮の有無を確認する。出血は目に見えるため,「ありますか? ありませんか?」という質問でも特に困ることはない。しかし,「お腹は張りますか?」の質問に困る人が少なくないということが,今回私が妊婦としてほかの妊婦さんたちと話をしていくうちにわかった。
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