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フォーラム・子どもがいても,いなくても,大切なわたし*大切なあなた―~不妊の視点から女性と社会を考える~
佐藤 香代
1
,
石村 美由紀
1
1福岡県立大学看護学部女性看護学/助産学講座
pp.78-79
発行日 2007年1月25日
Published Date 2007/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100940
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不妊支援医療者全員に悩み
2006年9月30日(土),フォーラム「子どもがいても,いなくても,大切なわたし*大切なあなた~不妊の視点から女性と社会を考える~」を福岡市で開催した。参加者は84名でその内訳は,一般54.8%,医療職29.8%,学生その他15.4%であった。参加した不妊女性は,まだ治療をしておらず話を聴きにきた人から,本格的に治療を始めた人,あるいは長い治療を経てこれからの人生を見つめ直したいと考えている人など,その段階はさまざまであった。また不妊支援に携わっている医療者は,全員が悩みや困難を抱え参加していた。
このフォーラムの特徴は,対象者を不妊女性に限らず,誰でも参加できるようにしたことである。女性は女性であることゆえのさまざまな苦悩や怒りを抱えており,実はその根はつながっている。女性が,自らのおかれている社会やその仕組みに気づかなければ,真の解決は望めない。また周囲の何気ない(悪意はない)「子どもはまだ? 避妊してるの?」などの同性の言葉がどれだけ不妊女性を傷つけているか。「この苦しみは経験者でないとわからない」と不妊女性が口を閉ざしている現状に気づいてほしいのである。
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