特集 診療所に助産師を
診療所で働く助産師だからこそできること
箕川 あゆみ
1
1育良クリニック
pp.678-682
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100375
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
育良クリニックは今から10年前に,「安全な環境のもとでの自然分娩」をモットーとする浦野院長の考えに賛同した,3人の助産師と院長1人という体制で始まった診療所である。それ以前は,先生をはじめ3人の助産師も大病院での勤務をしてきたわけだが,病院での妊産褥婦へのケアを分業化せざるを得ない状況や,自分たちが目指したいケアとかけ離れてしまう状況にジレンマを感じ,院長の理念に魅力を感じて,診療所で一からのスタートをし頑張ってきた。
診療所での業務にあたり,大病院でしっかり助産師としてのスキルの基礎や,異常時の判断,緊急時の対応などの助産技術が身についていたおかげで,現在の活動に大いに役立っている。そのことが院長に助産師として信頼され,いろいろな取り組みをスムーズに行なえる要因の1つとなったと思う。
現在では医師も1名増え,当院の指針に賛同する助産師17名もそろい,診療所だからこそできること,すべきことなどを試行錯誤しながら,それぞれのスキルアップを図っている。そして今求められていることは何かを考えケアに結びつけた,当院での業務の一部を紹介したいと思う。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.