特集 母乳育児支援の基本のき
母乳外来の母乳育児支援
佐藤 智子
1
,
鯨井 貴與子
1
,
瀬戸 初音
1
1三楽病院
pp.509-515
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100125
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はじめに
当院では1989年にWHO/UNICEFが出した共同声明「母乳育児成功のための10カ条」に基づきBaby Friendly Hospital:赤ちゃんにやさしい病院を目指し,母乳支援に取り組んでいます。2000年4月より終日母児同室とし,入院中の母乳率86%,退院後1か月の健診では母乳率72.1%までに上昇しました。
以前,母乳外来という窓口はありませんでしたが,乳房トラブルなどは外来や病棟で対応していました。2004年3月,退院後1か月健診で,体重増加がみられない生下時体重の児と出会うケースが月3例ありました。そのときに退院後の母乳支援の必要性を感じ,病棟と外来での母乳育児支援への取り組みが重点的に始まりました。まず外来と病棟との継続ケアの取り組みとして,助産師外来での妊娠中のケアの見直しを行ない,入院中の母乳カルテと外来母乳カルテの変更および作成をしました。これにより妊娠中から産後までの統一した指導が行なえるようになってきました。
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