連載 今月のニュース診断
子どもの脳死・臓器移植―ドナーの意思とレシピエントの意思
斎藤 有紀子
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1北里大学医学部医学原論研究部門法哲学・生命倫理
pp.144-145
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100047
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11か月女児の多臓器移植
生後まもなく全腸管壁内神経細胞未熟症と診断され,小腸大腸が十分機能せず,肝硬変を併発していた茨城県の彩花ちゃん(11か月)が,昨年12月17日,米国で多臓器移植に成功したことが報じられた。
渡米から10日足らず。アーカンソー州の生後3か月のドナーから,小腸・大腸・肝臓・膵臓・胃の5臓器が提供されたという。彩花ちゃんの父親は「痛い思いをさせてごめんな」と涙を流し,母親は,「がんばったね」と声をかけたことが報じられている(毎日2005年12月20日ほか)。
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