連載 [事例集]新しい健康日本21へのヒント・14
介護予防運動教室とウオーキング教室を契機としたソーシャル・キャピタル形成―市民の行動変容が行政を動かし,まちづくりにつながる
篠田 邦彦
1
,
木場 静子
2
,
石川 玲子
3
,
荒井 利江子
4
,
小林 敬子
5
,
菖蒲川 由郷
6
,
近藤 克則
7
1新潟大学人文社会・教育科学系
2新潟市西蒲区健康福祉課
3新潟市保健所
4新潟市西区西地域保健センター
5新潟市中央区健康福祉課高齢介護係
6新潟大学大学院医学総合研究科国際保健学教室
7千葉大学予防医学センター環境健康学研究部門
pp.514-521
発行日 2014年6月10日
Published Date 2014/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102444
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新潟市の概要
新潟市は2007(平成19)年4月1日に近隣市町村との合併により人口約81万を擁する本州日本海側初の政令指定都市となりました。しかし,近年は他の都市と同様に高齢化が進み,2013(平成25)年8月1日現在の高齢化率は25.0%となりました。新潟市の8つの区(図1)ごとに見てみると,高齢者数が最も多いのは旧市内の中央区の4万2000人,ついで西区の3万9000人です。しかし,人口に占める65歳以上の人口(高齢化率)が高いのは西蒲区と秋葉区の約27%です(表1)。このような人口動態の兆候は早くから予測されていたことから,市内各区ではさまざまな対策をとり始めました。
本稿では,その中から西区と西蒲区を例に,行政主導で行われた健康づくり運動が市民主導に移り,市民と行政との連携発展していった過程を紹介します。
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