特集 中堅期の育成と成長
―職場を離れたところにある学びの場―保健師としての思いをともにする仲間と出会い,ともに成長する―中堅期保健師の自主研究会「ミドルPP会」の学び
市川 かよ子
1
1東京都福祉保健局医療政策部医療安全課
pp.21-26
発行日 2014年1月10日
Published Date 2014/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102319
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はじめに
筆者は保健師として市町村・保健所・本庁勤務を経験し,現在12年目を迎える中堅期の保健師である。筆者が就職した2002(平成14)年は,介護保険制度が軌道に乗り始め,精神保健が市町村に移譲された年でもあり,母子保健の市町村移管を経て,保健師の働く部署も多様化し,分散配置が進むなど,地域を基盤とした保健師の活動に大きな変化があった年代であった。
近年,この時期に就職した中堅期にあたる保健師の力量不足や不安感がたびたび指摘されている1)。筆者自身も業務分担制を中心としたジョブローテーションの中で,2~3年間隔で異動があり,保健師として十分自信をもつことができずにいた。しかし,「それを克服するにはどうしたらよいか」を自ら考え行動することが専門職として重要であるとの思いに至り,職場を越えて同じ思いをもつ保健師仲間とともに中堅期保健師の自主研究会(以下,ミドルPP会)を2011(平成23)年12月に発足させ,現在も活動を続けている。
本稿では,ミドルPP会の活動を紹介するとともに,発足に至る経過について紹介する。
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