連載 ニュースウォーク・178
終末期医療の“今日性”―“終の信託”の重さ問われ
白井 正夫
pp.80-81
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102060
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昨年秋評判になった映画「終の信託」(東宝)を見て,共感するものがあった。10年前に実際に起きた終末期医療事件をモチーフにした朔立木の同名小説(光文社文庫)を原作に,周防正行監督が大胆に脚色したラブストーリーの話題作である。
1997年の病院。女医(草刈民代)は同僚との不倫で負った痛手を,重度ぜんそくで入退院を繰り返す患者(役所広司)の優しさに癒される。2人は深い絆で結ばれるが,やがて死期を悟った患者は「そのときがきたら,早く楽にして」と女医に頼む。
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