活動報告
山口県から発信する地域力を高められる保健師活動―山口県保健所・市町保健師研究協議会の2年間の取り組み
川本 奈美子
1
,
山口県保健所保健師研究協議会
,
山口県市町保健師研究協議会
1岩国市地域包括支援センター
pp.706-713
発行日 2011年8月10日
Published Date 2011/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101670
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はじめに
山口県市町保健師研究協議会(以下,協議会)は,県内各市町村の保健・福祉の事業の充実と効果的運営を図り,市町村保健師相互および関係機関との連携を密にし,資質の向上を図ることによって,住民の保健・福祉の向上に寄与することを目的に,1979(昭和54)年4月,会員数140名により発足した。発足当初は市町保健師が学びたいことを講師に依頼し情報を得ることを中心とした研修であった。しかし,2006(平成18)年度からは,保健事業を振り返り,体感し,力を身につける研修内容へ変更し,保健事業の目的,組み立て,評価の流れを確認できるように工夫した。そして,2009(平成21)年度は,保健師の役割の多様化,分散配置化,市町村合併などによる社会情勢の変化に伴い,研修の見直しを行った。
保健師はどのような業務形態であっても,分散配置になっても,「個」をみて「つなぐ・動かす」ことが活動の基本である。また,そのことを保健師間で共有し,継承していくことが重要である。
そこで,協議会では研修のあり方を講義形式から実習形式へ,単年計画から長期計画へと変更するとともに,市町保健師だけでなく,県保健師との協働により共有できる研修をめざす取り組みをしてきたので報告する。
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