若いうちから主体的な健康づくり行動を―八王子市の「女性の健康支援対策事業」／若い世代の主体的な健康づくりを支援―八王子市の乳がん検診普及啓発を中心とした「女性の健康支援対策事業」

地域の概要

　八王子市は東京都心から西へ約40kmに位置し，面積は186.31km²で，1917（大正6）年に市制施行した，都内で最も歴史のある市です。八王子市の人口は約55万1200人，年間出生数は4300人，年少（0～14歳）人口比率は13.25％（都平均11.83％），65歳以上人口20.58％（都平均20.31％）となっています。市内にはミシュラン三ツ星観光地「高尾山」があり，21の大学に11万人の学生数を数える学園都市，多摩地区の中核都市として発展を続けています（図1）。

　保健衛生政策としては，2007（平成19）年4月に都内初の保健所政令市に移行したことに伴い，母子保健事業などの身近な保健サービスや保健所が実施する専門的業務を総合的に推進するため「地域保健福祉計画」（保健医療計画）を策定しました。市民の健康増進を担当する所管として，健康に関するイベントの開催や市民の健康づくり活動の支援，健康づくり推進協議会の運営などを担当する保健所保健総務課と，母子保健事業や健康増進事業を担当している保健センターがあります。そのほか，関連部署として成人健診・がん検診などを担当する地域医療推進課があります。

　

東京都八王子市保健センターでは，“自分の体に関心を持ち，自分の体は自分で守る”をテーマとして，乳がんの早期発見のための集団教育を開始しました。その後，「女性の健康講座」として，更年期の過ごし方，ストレスコントロールなど，他の健康課題への取り組みも開始しました。2009年度は厚生労働省の委託を受け，他の関係部署と連携，「女性の健康支援対策事業」に取り組み，現在はさらなる事業の展開を図っています。