Close-up 理学療法士が「死」に向き合うということ
終末期の医療者とグリーフケア
宮林 幸江
1,2
Sachie MIYABAYASHI
1,2
1東北福祉大学健康科学部保健看護学科
2日本グリーフケア協会
キーワード:
終末-遺族期
,
スピリチュアルペイン
,
グリーフケア
,
終末期の医療者の役目
,
事例
Keyword:
終末-遺族期
,
スピリチュアルペイン
,
グリーフケア
,
終末期の医療者の役目
,
事例
pp.1194-1197
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202077
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終末期とグリーフケアは切っても切れない
医療専門職が死に向き合う場面の緊張感を考えると,苦手意識を抱く気持ちは理解できる.この期間・場面とは,ルーチンワークに付加された“タスク”なのか平常ワークそのものなのかと問う人もいるかもしれない.いずれ自分にも訪れる「終末期」や「死別」の予行演習そのものであり,人生における重要なこと,問題となることのヒントなどを,患者さんが医療者に身をもって教えてくれている機会である.そう考えるとアドバンス編のライフ学習と言える.医療者はもとより誰でもが伴走者でありたい.難しく考えず,しかし真剣に“一緒に”を試みれば…それは立派なケアとなる.
筆者はグリーフケアを実施してきて20年になる.患者(故人)が抱く終末期の悩み,特にスピリチュアルな悩みと,死別を経験し遺族期に入った家族(遺族)から聞かれる苦悩の言葉に「おや…似ている…」と思ってきたことがある.それは,終末期の看護とグリーフケアは切っても切れないほどに結びついているということである1)(図1「1〜2」の時期)2).
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